浦和の3-2-3-2に対して、ホームのストイコビッチ監督は3-2-2-2-1の布陣で迎え撃つ。しかし、この作戦が機能せず、DF陣の緩慢さを突かれてしまう。トップに抜け出した梅﨑からのボールを受けたマルシオリシャルデスが、ペナルティエリアの外からゴールの右隅へ鮮やかなシュート。浦和が先制する。しかし、その4分後、高さをいかした名古屋が闘莉王のヘッドなどで、ゴール前の金崎にボールが出ると、それをすかさずGKの頭越しに同点弾を決める。
勝ち越し点は後半23分。田中隼磨のハンドでPKを得たマルシオリシャルデスが冷静に決める。これが2枚目のイエローとなった田中は退場。終了間際、闘莉王が再び同点のチャンスを演出するが、GKが左手一本で必死のセーブ。先週の埼玉ダービーを落としたレッズが勝ち点3を獲得した。
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アルビレックス新潟0-1ベガルタ仙台 – 4月28日
まだ負けなしの仙台は、負傷の赤嶺の代わりにベテラン柳沢を投入、ウィルソンとのツートップで臨む。前半6分、フリーキックからのクリアボールを石川直樹がハーフボレーで技ありのシュート。GKの前でブラインドにする位置にいた鈴木大輔にオフサイドの旗が上がり、得点は認められない。確かに難しい判定ではあったが、審判団の判断の向上に期待したい。
ゲームの行方を決める大事な決断にまた鈴木が絡む。試合終了まであと数分のところで、鈴木がウィルソンを後ろから押し、PKを与えてしまう。このPKをウィルソンがきっちり決め、ベガルタは8試合負けなしで首位を堅持した。
アルビレックスの黒崎監督は、レフェリーのこの判断を「素晴らしい」と評した。日本流の皮肉なのだろうが!?
川崎フロンターレ1-4サンフレッチェ広島 – 4月28日
今週のレポートは、相馬監督に代えて風間監督の新体制となった川崎フロンターレのゲームから。風間監督の初采配は、GKに西部、センターバックに森下と稲本を据える布陣を敷く。本来はボランチの位置から球をさばいていた稲本だが、はたしてこの采配はどう出るか?
前半15分、先制点は広島。中盤の細かいパス回しから、左を駆け上がる山岸に佐藤からボールが出る。山岸がそのままボールを持ち込み、左足を振り抜くと、ボールはゴールの右隅へ。一方、川崎は前半33分に同点に追いつく。中村からの絶妙のスルーパスにDF伊藤が反応、ゴール前の密集を抜け出して右足外側で決めたゴールだった。
そのわずか5分後、サンフレッチェが追加点。走力で稲本に勝った石原が、倒れ込みながらGK西部の出際を狙ったゴールを決める。試合は2-1でハーフタイムへ。後半は開始早々の2分、千葉のロングフィードが右サイドのミキッチに出る。そのまま持ち上がったミキッチが低いクロスを入れると、ゴールエリア内に走り込んだ佐藤が確実に決めた。その後、後半33分、再びミキッチからのピンポイントのクロスを佐藤がヘディングで合わせて、試合を決定づける。風間フロンターレにとっては厳しいスタートとなった。
Match Preview – ベガルタ仙台 vs FC東京 – 4月21日
FC東京-アーリア・ジャスール長谷川は出場停止、今秋のACLで途中退場した米本の出場は危ぶまれる。
ベガルタ仙台(勝点16勝5分1敗0得失点差+8)はJ1で唯一まだ負けがない。前節、Jリーグ覇者レイソルを相手に3-2の勝利をつかみ、自信を深めてこの一戦に臨んでくる。負傷者も出場停止者もなく、一貫したフォーメーションで戦えるのも強みだ。関口も点を取り、太田もベストの状態に戻っている。昨年度は、3月の震災後、チーム一丸となってのモチベーションの高いゲームを戦い抜いたベガルタだが、今年度は比較的楽に勝ち点を積み重ねてきている!
一方、FC東京(勝点12勝4分0敗2得失点差+3)は、昨年の柏レイソルと同様、昇格後のJ1での戦いを勝ち抜こうとしている。幸先の良いスタートの後、多少のつまずきもあったが、まだまだ今後への可能性を残している。今年はAFCチャンピオンズリーグ初出場ということもあり、ペース配分にも気を配る必要がある。今週は北京を相手に楽勝し、メンバーの入れ替えも行っているので、疲労度はそう高くはない。しかし、両チームを見比べてみると、やはりホームの仙台が優勢。ベガルタ仙台の勝利か!
両者のJリーグでの対戦はこれまでに5回。東京の勝利は2003年度の1回だけ。2010年度は、リーグカップを含めて3回対戦し、FC東京の1分2敗。
Match Preview – ガンバ大阪 vs 清水エスパルス – 4月22日
ガンバは、川西が負傷による長期離脱、明神はまだコンディションが万全ではないが控えには入るだろう。まだ出場の機会のないエドゥワルドと、2週間出場停止だったパウリーニョは体調も十分。
清水エスパルス–主戦力に負傷者、出場停止者なし。
前節の川崎フロンターレ戦、ガンバ大阪(勝点4勝1分1敗4得失点-5)は前半の2-0を跳ね返し待望の勝利をつかんだ。やっともぎ取った得点3と勝ち点3はチームの状態に大きなカンフル剤となるはずだ。倉田、寺田、阿部、藤春、今野らの新戦力が、遠藤、二川、加地、明神ら筋金入りのベテラン陣とうまく溶け合い、チームに調和が生まれ始めている。移行期のガンバに忍耐を強いられてきたサポーターだが、前節の勝利がきっかけとなって、今後は上位への浮上が期待できる。
一方、若手とベテランが混じる清水エスパルス(勝点12勝4分0敗2得失点+2)も、アフシン・ゴトビ監督の指導のもとチームの再編成に取り組んでいる。小野、高原らベテランが、大前、岩下、高木など若手陣を引っ張り、カルフィン・ヨン・アビンとアレックス・ブロスクの外人戦力とうまくかみ合って、なんとかチームとしての結果を出そうとしている。互角の戦いが予想されるが、不調チーム復活の兆しを見た今、ガンバ大阪の勝利を期待しよう!
J1およびナビスコ杯での両チームのこれまでの対決は、全20試合中ガンバ10勝、エスパルス4勝、そして引き分けが6試合という戦績。ただ、エスパルスは2009年7月以降勝利がない。
Match Preview – サガン鳥栖 vs アルビレックス新潟 – 4月21日
サガン鳥栖–MF高橋が3ヶ月の離脱を見込まれている。
アルビレックス新潟–MF中村の復帰は少なくとも1ヶ月先になる見通し。
今季6戦3勝とJリーグ・ファンを驚かせているサガン鳥栖(勝点6勝3分1敗2得失点-2)は、同じ昇格組のコンサドーレ札幌のような問題もなく、好調だ。3勝の内容は、不調に喘ぐマリノス、坂を転げ落ちる神戸を倒し、サンフレッチェ戦は金星に等しいものだった。このサガンに対し、前節ついに初勝利をものにしたアルビレックス(勝点6勝1分2敗3得失点-2)がいかに挑むのか?
アルビレックスはこの後、ベガルタ、サンフレッチェ、FC東京、レッズとの試合を控えており、勝ちはあまり期待できそうもない。巷で囁かれているJ2降格への流れを止めるためにも、この試合には勝利したいところだ。鳥栖とのアウェイゲームを戦う新潟には、少なくとも勝ち点1を持ち帰れるような健闘を期待したい。
一方、ベガルタ、レイソル戦を控えている鳥栖も今後の日程は厳しい。J1選手にふさわしい仕事をしている豊田をはじめ、チームはJ1定着に向けた努力をしているが、自力だけでは無理な部分があるのも事実だ!低迷を続けるコンサドーレ、アルビレックス、マリノス、アルディージャに加え、さらに1、2チームが降格争いを演じてようになるのだろう(だが、ガンバとアントラーズは上位に上がってくる)。そこに加わらないためにも、取れるときに勝ち点をしっかり取っておく必要がある。ではあるが、今日の試合は引き分けだろう!
両チームのJ1での対決は今回が初めてなる。2003年のJ2では4試合をすべてアルビレックスが勝利している。ただ、サガンが自力を増し加え、新潟が苦戦を強いられている今、賽の目はどう出るか?
Match Preview – 鹿島アントラーズ vs セレッソ大阪 – 4月21日
鹿島アントラーズ–鹿島は、ディフェンスならどこでもこなすベテラン中田浩二が負傷から復帰するかもしれない。
セレッソ大阪–DF丸橋の出場は危うい。
前節、好調FC東京を相手に待望の初勝利を飾った鹿島アントラーズ(勝点6勝1分1敗4得失点-5)だが、本質的な改善はまだまだの状態だ。若手の大迫と興梠が、前節のような、期待通りの仕事をすれば、ジョルジーニョ監督がジュニーニョとドゥトラを起用する見込みはない。
遠藤、柴崎、興梠、大迫をはじめ、将来を期待される若手らが主体となる今季のアントラーズは、やはり「降格するには良過ぎる」チームだ。若返りを図るこのチームを、サポーターとしては、忍耐強く見守ってあげたいところだ。
大宮アルディージャを3-0で圧倒したと思えば、前節のアルビレックス新潟戦では初勝利を献上してしまうなど、セレッソ大阪(勝点6勝3分1敗2得失点+3)の調子の波の激しさは尋常ではない。香川真司、乾貴士、家長昭博ら、有力選手を次々と移籍させ、新たに清武弘嗣も移籍させようとしているセレッソ大阪は、出来不出来に関わらず、確かに称賛に値するチームだといえる。山口、扇原らが清武を継承する良い仕事をすれば、チームは再浮上するはずだ。
予測不可能に近い調子の波のセレッソ、待望の初勝利を味わったアントラーズ。ホームチームに分がありそうだが、個人的にはセレッソ大阪の勝利に賭けよう。
昨シーズン、セレッソは鹿島に連勝。通算成績でも14試合でセレッソの10勝4敗。
Match Preview – サンフレッチェ広島 vs 名古屋グランパス – 4月21日
サンフレッチェ広島–DFヨコタケは五分五分、山口はまだ負傷から完全に回復していないため出場はおそらくないだろう。
名古屋グランパス–ケネディと磯村良太の出場もおそらくないに違いない。
腹立たしいほどに調子の波が激しい今季の名古屋グランパス(勝点6勝4分1敗1得失点+6)だが、リーグ制覇を狙うチームの一つとして、結果は出している。ホームで迎えた前節のコンサドーレ札幌戦も確かに3-1以上のスコアで勝てた試合だった。だが、今節の広島サンフレッチェ(勝点6勝4分0敗2得失点+5)は一筋縄ではいかない相手だ。前監督ペドロビッチを引き継ぐ守安監督のもと、流動的なフォーメーションと統制のとれたチームカラーは健在で、固い守りと素早い攻撃にはさらに磨きがかかっている。
得点に絡む活躍をしている主将佐藤寿人に対する闘利王らグランパス・ディフェンスの対決も見ものだ。
前線の玉田と永井の速さと俊敏性は広島ディフェンス陣を悩ませることだろう。ケネディの存在を欠いても、グランパスの攻撃はあなどれない。点の取り合いでの引き分けというところか!
両チームの戦いはこれまで14試合で、サンフレッチェはわずかに3勝、引き分けが5試合ある。ここ4試合では名古屋が3勝しており、アウェイでのこのゲームでも分がありそうだ。
Match Preview – ヴィッセル神戸 vs 柏レイソル – 4月21日
柏レイソルは、レアンドロドミンゲスと酒井宏樹が出場停止。控えGK桐畑は負傷欠場。
ヴィッセル神戸は、センターバック河本が負傷で長期離脱中だが、負傷していたもう一人のセンターバック北本が復帰の見込み。足首の手術から回復した元アントラーズのFW田代有三の初出場があるかもしれない。
開幕2連勝と幸先良いスタートを切ったヴィッセル神戸(勝点6勝2分2敗4得失点-6)だったが、その後4連敗と急降下。FC東京とのホームゲームなど、勝ちゲームでことごとくチャンスを逸しているヴィッセルだが、和田監督はまだ非常事態宣言を出していない!田代が問題解決の鍵となるのか。前節の浦和レッズ戦でも、先制のチャンスを再三逃し、逆にコーナーキックからフリーの阿部に先制点を許してしまう。その後、マルシオリシャルデスのフリーキックに息の根を止められてしまうが、ゲーム自体はどちらに転んでも良い内容だった。今回は、ホームチームの気合いの入ったゲームに期待したい。
一方、2011年のJリーグの覇者、柏レイソル(勝点6勝2分1敗3得失点-0)の今季はチグハグなプレーに終始している。今季のレイソルは確かにフロックとは呼べない実力を備えてはいるが、逆に相手チームにマークされている分、苦しい戦いが続いている。今年は、アジア・チャンピオンズ・リーグへの出場権を得て責任も重いが、ここでも調子を出せないでいる。「右サイドの略奪者」酒井と、「好き嫌いはともかく、結果はしっかり出す男」レアンドロドミンゲスの二人を欠く今日の試合は、ゲーム毎に調子を上げているヴィッセル神戸を相手に厳しいものになるだろう。ヴィッセルは、若手の小川がスーパーサブを務める一方、田中も橋本を控えに回す活躍をしている。
今季のヴィッセル神戸は各ポジションが充実している。今後に期待したい。
ヴィッセル神戸の勝利!
過去19回の対決は、レイソルの9勝、ヴィッセルの8勝、引き分け試合が2。ただ、ここ6シーズンわずか2勝のヴィッセルは、この嫌な流れを止めたいところだ。
Match Preview – ジュビロ磐田 vs 横浜Fマリノス – 4月21日
ジュビロ磐田はGKの川口、DF千代反田、MF松岡、FW川園と山崎を負傷で欠いている。
一方、横浜Fマリノス、齋藤と谷口の先発が危ぶまれる中、負傷で試合から遠ざかっていたマルキーニョスが復帰間近だが、コンディションは微妙だ。
ジュビロ磐田(勝点6勝3分1敗1得失点+2)は、前節、清水エスパルスを相手に静岡ダービーの激戦で今季初黒星を喫している。今節の勝利で再び勝ち街道に戻りたいところ。不調に喘ぐ横浜Fマリノス(勝点6勝0分4敗2得失点-2)を相手に勝ち点3を順当に積み上げたいに違いない。
前節、低迷する大宮アルディージャ戦で今季初勝利のチャンスを逃してしまったマリノス。技巧派プレーヤー齋藤学の欠場は痛いが、前節の得点者–天才児小野裕二–のさらなる得点に期待を託し、泥沼からの脱出を狙っているに違いない。
今季これまでの6試合でわずか4得点というは確かに大きな修正点だ。大黒が結果を出せないのなら、マリノスとしては、マルキーニョスの復帰に期待するしかない。今日のゲームに関しては、好調ジュビロ磐田がホームの利を生かしての勝利というところか!!
開設以来ずっとJ1で戦ってきた両チームの対戦は、通算22試合を数える。マリノス12勝、ジュビロ7勝。力量ではここのところ磐田に分があるが、ただJリーグの戦いに関していえば、2008年6月以来マリノスに勝利していない。