清水は、出場停止のカルフィン・ヨンアピンに代わって平岡をCBに、大前と高木の真ん中に伊藤翔を起用。セレッソはブランキーニョを控えに据えて柿谷を起用。先制点はアウェイのセレッソ。黒木からの深いクロスが目測を誤ったGKの頭を超える。しかし、がら空きのゴールをケンペスが決め切れない。ポストに当たった跳ね返りを柿谷が近距離から決めてゴール。前半15分だった。ケンペスには、今度は酒本から絶好のクロスが配球されるが、これまたフリーのへディングが枠を外す。エスパルスにチャンスらしいチャンスが訪れたのは前半終了間際、アレックス・ブロスケのFKはキーパーの好セーブに阻まれる。直後、キム・ボギョンが追加点のチャンスをつかむが、GK林が1点目のミスを見事にカバーする。
後半は、敵陣でプレーする時間が増えた清水が、ブロスケ、高原、高木とチャンスを作るが決め切れず、フランサもセレッソの同国人ケンペスの向こうを張ってヘディングを外す。
セレッソの勝利かと思われた後半のロスタイム、ゴール前の混戦からブロスケがこぼれ球を押し込み、エスパルスがようやく同点に追いつく。ブロスケは試合後のコメントで、「あの得点はラッキーだった。目の前にこぼれてきたからね。でも、同点するだけの内容だったよ」と話した。エスパルスのゴトビ監督は、自分のホームページでこうコメントしている:「前半終了の段階で9人は選手を代えることができたが、まあ,選手交代は3人に限られているからね。ただ、その交代も出来るだけ後まで我慢したんだ。」その我慢強さが功を奏した!
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5月12日 サガン鳥栖1-1大宮アルディージャ
アルディージャはラファエルを控えに据え、今季初めて長谷川を先発で起用。一方、今季まだホームで無敗のサガン鳥栖はゴールゲッターの豊田を出場停止で欠くが、金民友がその穴を埋める。立ち上がり、左から放った強烈なシュートがわずかに枠を外れ、32分の鋭いシュートはバーを叩き、その1分後にも際どいFKを放つ。前半はこのまま互いに譲らず。先制点は後半37分、大宮だった。右から切れ込んだラファエルがDFを数人ひきつけてラストパス。これを青木がきっちりと決める。ホームゲーム初黒星となるかに見えたロスタイム、サガン鳥栖は最後のチャンスで藤田がロングスローを投げ込む。深く投げ込まれたスローインはGKを超えて、ファーポストへ。混戦状態の中、ボールは長谷川に当たり、大宮にとっては不運なOG。サガンにとっては起死回生の同点となった。
5月12日 ジュビロ磐田3-0鹿島アントラーズ
アントラーズは開始早々ドゥトラがチャンスを得る。「あとは入れるだけ」の大迫のパスを左足でうまく叩けず、好機を逸した。一方ジュビロは、前半10分、この試合最初のチャンスをものにする。ベク・ソンドンの右からのクロスを、前田がうまく頭でそらして7試合ぶりの得点を決める。後半も開始直後に山本康裕が2点目のチャンスを得るが、うまく抑えたシュートはGKの正面。このまま終了するかに思えた後半39分、前田のクロスに走り込んだ松浦が巧く合わせてゴールに流し込み、リードを広げる。後半45分には、山田大記がダメ押し点を入れ、勝利を決定づける。ホームでの鹿島戦は、ジュビロ磐田にとっては10年ぶりの勝利!
5月12日 コンサドーレ札幌0-1FC東京
FC東京が開始早々の1点を守り切った。左サイドに抜け出した石川からのクロスを、梶山がDF陣に取り囲まれながらも技ありのタッチでゴール右に流し込む。開始のホイッスルがまだ耳に残る時間の得点だった。アウェイのこの試合をこのまま逃げ切った形だが、GK権田の好セーブに助けられた部分も多かった。古田、近藤、高木、前田のシュートをことごとく防いだU-23の代表GKが、FC東京の完封勝利に貢献した。
Jリーグ プリビュ− 16:00 浦和レッズ vs. アルビレックス新潟(埼玉スタジアム)
浦和レッズ — FWエスクデロが練習試合に出場。MF梅﨑、ハムストリング筋を故障。FWポポの出場は危うい。
先週はホームでマリノスに星を落とし、ジュビロ磐田とは星を分けた浦和レッズ (点17勝5分2敗3差+3) は、ここ4試合で1勝しかしていない。ストライカーの不在が苦戦の原因だ。マルシオリシャルデスとポポの二人が頑張ってはいるが、前線で時間をかけた攻撃には物足りない。前戦では原口元気がこれぞストライカーというゴールを決めたが、負傷が完全に癒えれば、レッズ軍の兵器の威力が倍増する。これまでバックラインを任されていた阿部勇樹がディフェンシブなMFの一人になってからは、フラットスリーの布陣が定着しているようだ。これは賢明な策だと思う。
対する新潟アルビレックス (点8勝2分2敗6差-5) の今季は予想通り苦戦の連続だ。今年はガンバから期限付きで来た平井将生と、ヨーロッパではほとんど活躍の場がなかった出戻りの矢野貴章がFWに加わっているが、二人ともまだチームに馴染んでいない。今季は、セレッソ戦とサンフレッチェ戦をアウェイで勝利している新潟だが、前線の3人とのコンパクトな関係を築きたいレッズには歯が立たないだろう。ここ4戦で1勝ではあまりにも不甲斐ないレッズの大勝か!
この両チームの過去10年間の対戦成績は、レッズの15勝2敗2引き分け。新潟の2勝は、2006年のJ1ゲームと、2005年のナビスコ杯。
Jリーグ プリビュ− 15:30 清水エスパルス vs. セレッソ大阪(アウトソーシングスタジアム)
清水エスパルス — DF/MFヨン・アピンは出場停止
セレッソ大阪 — DF児玉がトレーニング復帰
開幕当初は、内容が結果にならない清水エスパルス (点21勝7分0敗3差+5) だったが、現在の好調には結果も伴っている。前節、前前節では、ゲームの後半を10人、そして9人で戦うハンデを負いながら、いずれも勝ち点3を獲得している。前節の首位仙台戦では、実質の6ポイントをつかむ勝利を挙げた清水だが、もし今日、大阪でガンバが仙台を倒し、清水がこの試合に勝利するなら、首位に躍り出ることになる。ゴールを挙げる前線の高木と大前が称賛を得ているが、エスパルスは、MF村松が要になっていることに着目してもらいたい。
苦境に喘ぐアルビレックスとコンサドーレに勝ちを献上したセレッソ大阪 (点13勝4分1敗5差+1) は、ここ5試合で4敗している。乱調は今やセレッソの代名詞だが、このまま負けが混むと、乱調どころではなく残留争いに名を連ねることになり兼ねない。MF清武弘嗣は、ロンドン・オリンピック終了後、ブンデスリーガのニュルンベルクに移籍することが決定している。セレッソには大きな穴が残ることになる。エスパルスがこのチャンスを逃すことはないと思うが、セレッソの乱調が吉と出ることもある。まあ、エスパルスの勝利だろう!
ここ10年間の両者の対決は、セレッソの6勝、エスパルスの4勝、引き分けが4試合。昨年度に限っていえば、この試合、セレッソはアウェイ戦を3-3で引き分け、大阪では4-0で勝っている。
Jリーグ プリビュ− 15:00 サンフレッチェ広島 vs. 横浜Fマリノス(広島ビッグアーチ)
横浜Fマリノス — DF天野の今季出場は絶望的か。
サンフレッチェ広島 (点19勝6分1敗3差+10) は、前節、柏レイソルとのアウェイゲームで5得点を量産した!2点を先取し、レイソルに同点とされた後、立て続けに3点を奪って、首位仙台に勝ち点4差の3位につけている。しかし、その前の新潟戦ではホームで逆に勝ち点3を献上しまった広島は、GWのファンの失望の埋め合わせを狙っているはずだ。佐藤寿人は代表復帰も可能な好調を維持している。ミキッチらからの良い供給を受ければ、佐藤は点を取り続けるだろう!
不調のどん底で最下位争いを演じていた今季の横浜Fマリノス (点13勝3分4敗3差0) は、3連勝でようやく調子を取り戻してきた。その3勝にはアウェイの浦和レッズ戦も含まれている。自信を取り戻した今、ツキも見方してくれるなら、この戦いも勝利できないことはない。FW大黒はなかなかチャンスをものに出来ないし、マルキーニョスの調子もまだ万全ではないので、小野裕二に期待がかかってくる!DF天野が欠場のため、現在J1の最多得点者を相手に、CBの中沢と栗原は大忙しだろう。マリノス・サポーターとしては、監督続行か否かが気になるところだが、交代劇を観たいなら、何試合か落とす必要がある。試合は、サンフレッチェ広島の勝ち、と見る!
この10年間の両者の対戦は15回。マリノスの7勝、サンフレッチェの5勝、引き分けが3試合。
Jリーグ プリビュ− 15:00 川崎フロンターレ vs. 柏レイソル(等々力スタジアム)
川崎フロンターレ — DF小宮山とジェシが少なくとも1ヶ月は出場の見込みなし。
監督交代、チームの再生、新たな展望と、風間ウェーブに乗る川崎フロンターレ (点16勝5分1敗4差-1) は、ブラジル人選手を控えに置く贅沢な布陣で発進。開幕時の相馬直樹監督のもとでは、私も、降格争いを予想していたチームだった。6位でありながら得失点差はまだ-の川崎だが、風間監督のもとで確かに攻撃に磨きがかかってきている!
昨シーズンの覇者柏レイソル (点8勝2分2敗5差-5) は、ACL初出場による過密日程も含めて、困難な2012年になっている。私見だが、リカルド・ロボ獲得がチームのプラスになっていない。この選手を使うために、どうして田中順也を控えに回さなければならないのか、それがわからない。ネルシーニョ監督は目を覚まし、そのブラジル産コーヒーの匂いを嗅ぎ、ローカルブレンドを作り上げるべきだ!試合は、川崎フロンターレの勝利!
ここ10年間の両者の対決は、フロンターレの6勝、レイソルの3勝、引き分けが3試合。
Jリーグ プリビュ− 14:00 サガン鳥栖 vs. 大宮アルディージャ(ベストアメニティスタジアム)
サガン鳥栖 — FW豊田が出場停止。DF大谷とMF高橋は負傷のため長期離脱。
大方の予想を覆して現在5位と奮闘しているサガン鳥栖 (点16勝4分4敗2差+4) にとって、豊田の欠場は痛い。だが、開幕後まだ10試合しか消化していないこの時点で、浮いたり沈んだりと乱調の大宮アルディージャ (点14勝4分2敗4差-5) なら、勝算は濃厚といったところか。この試合、鳥栖のホームゲームというのも大きな要因だ。ホームまだ負け知らずの鳥栖が記録を伸ばし続けるか。
一方の大宮アルディージャ (点14勝4分2敗4差-5) は先週、ホームゲーム3連勝を達成したが、アウェイのヴィッセル戦では3-0と苦汁を飲まされている。大宮も、今季順位表の半ばあたりを目指すのであれば、チョ・ヨンチョルや東らがチームを引っ張り、ブラジルから来たカルリーニョスにも上田康太を控えに回してしまうくらいの働きを期待したい。豊田の欠場はあるが、私は敢えてサガン鳥栖の勝ちを予想する!
過去10年間で、大宮の6勝、鳥栖の1勝、引き分け試合が1つ。(すべてJ2) J1では、今回が初顔合わせ。
Jリーグ プリビュ− 14:00 ジュビロ磐田 vs. 鹿島アントラーズ(ヤマハスタジアム)
ジュビロ磐田 — FW金園は復帰間近だが、今節は無理か。GK川口は負傷のため長期離脱。
滑り出しは好調だったジュビロ磐田 (点15勝4分3敗3差+1) だったが、私の見解では、実力は現状が示す通りで、今季のリーグ制覇などは期待外に違いない。ここ5試合でわずか1勝と、順位も下降している。アントラーズ戦に、通算18試合でたったの1回しか勝利がないというのも、信じ難い事実だ。
一方の鹿島アントラーズ (点11勝3分2敗5差-2) は、得点も奪えなかった絶不調の立ち上がりから3連勝と復調の兆しは見えたが、ここ2試合は引き分けと敗戦と苦しい。ジョルジーニョ監督もようやくチームの長所・短所を把握し始めているようで、トップをはる興梠と大迫のコンビも調子が良い。ここ3試合で9得点のジュビロが相手だが、若きツートップのアントラーズの勝利を期待しよう!
通算18回の対戦で、先に触れたように、ジュビロの勝利は、2010年11月のわずか1回。その他は、鹿島の12勝5分け!